5日と20日は歌詞と遊ぼう。

歌詞を読み、統計したりしています。

「四季を代表する曲、実はまだその季節になってない説」ってほんと?(まとめ編)

前に「四季を代表する曲、実はまだその季節になってない説」という増田を見ました。

■四季を代表する曲、実はまだその季節になってない説

春:松任谷由実「春よ来い」
夏:大黒摩季「夏が来る」
秋:オフコース「秋の気配」
冬:槇原敬之「冬が始まるよ」
追記
(タイトルに四季が含まれる)代表曲ってことで

anond.hatelabo.jp

これを検証するため、わたしは歌ネットから四季の曲をそれぞれ100曲、合計400曲を見てきました。

hacosato.hatenablog.com hacosato.hatenablog.com hacosato.hatenablog.com hacosato.hatenablog.com

今回は四季すべて見てみてのまとめの話をします。

今回の調査は、タイトルに「春」「夏」「秋」「冬」を含む楽曲をそれぞれ100曲ずつ探してきて、その曲の舞台が実際にその季節なのか、それより前なのか、後なのか、を調べるというものです。

レギュレーションは夏編に書いているので、詳細はご覧ください。

いったん、まずは季節ごとの対象の曲数をカウントしてみました。こういう感じです。

「春」「夏」「秋」「冬」をタイトルに含む曲数

春と夏の曲が多くて、秋と冬はかなり少ないことがわかります。

これは、なんとなくわたしの肌感覚とも一致する感じします。秋の曲ってないよね…。

この差異については前に春の話をしたときに触れてみたので見てみてください!

それぞれの季節について、この曲数のうち上位100曲を対象にしてさらに分析しました!

これが今回の調査の本丸になります。

ずばりこういう感じ。

「春」「夏」「秋」「冬」をタイトルに含む曲の実際の舞台はいつ?

これを見ながらもう少し考えてみます。

「四季を代表する曲、実はまだその季節になってない説」について

まず「四季を代表する曲、実はまだその季節になってない説」について考えますけど、これ、やっぱりあんまり成り立っていないといえそうです。

特に秋冬はそれぞれ全体の4%、5%しか該当する曲がありません。

今回取り上げた上位100曲というのは、秋であれば上位16%、夏であれば上位4%の人気曲といえるので「四季を代表する曲」のある側面をきちんと代表できていると思います。

その中で、平均で9.5%しかそれぞれの季節よりも前が舞台になっている曲はないため、さすがに「説」が成り立っているとは言いづらそうです。

一方で季節ごとには特徴もあります。

特に目立つのは春の中の「より前」がかなり多いことです。

春がタイトルに含まれていて、実際の舞台はまだ冬、みたいな曲は18%あり、けっこうあります。

これって一般的に春は待ち遠しいと思われているからかな〜って私は思いました。

春曲について調べたときにつらつら書いてみたのでぜひ!

リリース年の分布がぜんぜん違う〜!

あと、季節ごとでリリースされている時代のバランスに差があります。

ヒストグラムを描きました。

「春」「夏」「秋」「冬」をタイトルに含む曲のリリース年の分布

点線描いたのが平均です。明らかに秋だけ平均リリース年が古くて、秋は新しい曲が入ってきていないことがわかります。

残りの3つの春夏冬(学校の長期休みがある季節ですね)はだいたい平均はいっしょです。

ただ分布は結構異なっており、春は分布がかなり広め、夏と冬は狭めです。

イエベの季節が幅広くて、ブルベの季節は集中している感じ。なんで?(PCは関係ないです)

標準偏差を出してみると、上記の感覚が数値で確かめられます。

平均 標準偏差
2000.3 19.9
2001.7 13.7
1997.9 18.1
2002.6 14.1

また春夏は2021年以降の曲が入っていて、冬にはそれがないというのが印象的でした。

春夏はこれからも新しい曲が入ってきそうな感じですが、冬はそれほどではないかもしれません。

ところで季節の楽曲っていったらわたしの中では圧倒的にヨルシカで、ヨルシカって春夏のイメージしかないんですよね〜〜。

ヨルシカの冬曲ってあんまりイメージなくないですか? 強いて言えばナブナさんのこれかな〜。

ヨルシカにはヨルシカなりの秋冬を描いた曲があるんだろうな〜もっとちゃんと聴きたいな〜!

春から見てより前、夏から見てより後

もう一度、内訳に立ちかえります。

「春」「夏」「秋」「冬」をタイトルに含む曲の実際の舞台はいつ?

春と夏にはボリュームゾーンがあります。

春の中の「その季節より前」、夏の中の「その季節より後」です。

春のことを描くのは春より前、夏のことを描くのは夏より後、ということです。

これって特徴的なことだと思うんですよね、春夏vs秋冬で比べると、春夏は曲の領土が広いのです。

つまり春夏っていうのはブランド力のあるエリアのマンション名みたいなものです。

自由が丘から、銀座から、麻布十番から、遠く離れてもその地名を冠した名前のマンションがあるように、春や夏から遠く離れた季節でも、わたしたちは春や夏を想って歌うのです。

ところでこれ、わたしの思想とも完全一致!しています。

1月のお正月が終わってから8月31日までの間が自分の中の好きな時間で、それ以外の時間は春夏を想って過ごしている、わたしの1年の思想と同じ匂いを感じます。

歌詞の内容についてはなんかわかんないけど、自分なりにざっくり思ったのはこういう感じ。

春はエモ。
夏はガヤ。
秋は失恋。
冬は寒い。

エモの季節!楽しく過ごしましょう〜🌸☘️🌷🌱☀️