5日と20日は歌詞と遊ぼう。

歌詞を読み、統計したりしています。

「花火」が描いた、次元を超えた恋愛の同人誌 - 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『花火』

今年も花火を見てきたよ〜! うかれて別の曲の歌詞を付けてしまったけど花火の曲ってたくさんあって楽しいよね〜🎆

花火って明るくて賑やかで華やかだけど、一方でしっとりして感傷的な曲調のやつもたくさんあります。

今回はそういう曲の中から、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『花火』を選んでみました。

パッと咲いて シュンと散って
夜に打ち上げられた
恋花火 二人 照らしながら広がる
零れる火の粉はせつなさへと変わって
私の胸 熱く染めました

「バッと咲いて」はとにかく「シュンと散って」のあたりに、切な花火ソングに出てくるわびさびを感じますねっ!

わたしはこの中の「恋花火」という表現が気になるのです。

ねえだって、さっき「恋花火」らしきものが「シュンと散って」いったけど大丈夫??

きょうはそういうお話。

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『花火』歌詞

花火=夏=恋(=シュンと散る)

この曲はタイトルが「花火」なだけあって、いろんな面からの花火が描写されます。

パッと咲いて 空に咲いて
夜を飾る火花は
夏花火 それとも 恋の炎でしょうか?

「パッと咲いて 空に咲いて」、「夜を飾る火花」、どちらも花火のことだと思います。

そしてそのあと、「夏花火」「恋の炎」というふたつのキーワードが出てきます。

どちらも花火になぞらえてあります。「夏」も「恋」も花火に似たところがあるということです。

この曲は『花火』というタイトルなので、わたしは歌詞の中から花火に関する手がかりを探して、花火のことをもっと知りたいと思っています。

そういうスタンスのときに、「夏」や「恋」が花火と似ていると気づけたことは大きな一歩になります。

「夏」や「恋」の描写があれば、それがそのまま花火の描写と読めるかもしれないからです。

ということで、「夏」や「恋」を探してみると、こういうフレーズがあります。

この夏が この恋が 消えてしまいそう

「夏」も「恋」も消えてしまいそう。

実は消えてしまいそうなのは、「花火」も同じです。

パッと咲いて シュンと散って
夜に打ち上げられた
恋花火

花火は「パッと咲い」たあとに「シュンと散って」しまうからです。

「夏」や「恋」と同じ!

こうしてわたしたちは、この曲のひとつ大事なところに気づくわけです。

「夏」も「恋」も、そして「花火」も、はかなくてすぐに消えてしまう、ということに。

あともう1つだけ見てほしいとこがあるんですけど。

あなたの心が見てる夜空には今
私が綺麗に咲いてますか?

ここ!

この歌詞の中で「夜空」に「綺麗に咲いていますか?」っつったらそりゃ花火の話をしているんだと思うじゃないですか?

ちがうんですよここ、「私が綺麗に咲いていますか?」ってなってるんですよね。

さっきまとめた、はかなくすぐに消えてしまうシリーズに「私」も追記しなければなりません。

「私」=「花火」なのです。

「あなた」への距離

一方でこの曲はラブソングです。

恋に恋しているのではなく、この恋には相手になる「あなた」が出てきます。

ついさっき引用した部分をもう一度見てみます。

あなたの心が見てる夜空には今
私が綺麗に咲いてますか?

「あなた」は夜空を見上げていて、そこには「私」がいることになっています。

 だけど両者の間にはかなりの距離があります。

手を延べてもぜったいに届くことのない距離です。

私は、この距離感がそのまま「私」と「あなた」の距離感なのだと思います。

つまり、手の届くことのない恋愛なのです。

しかし。

そういうと、ひとつ反論が考えられます。

歌詞の中で、手と手が触れ合う描写があるのです。

一瞬(ひととき)も離れては いられないほど
会いたい ただひたすら会いたい
初めて繋いだ手のひらに こみあげた愛しさが
逃げてしまわないように
どちらからともなくギュッと手を握ったまんまで 花火 見上げているんです

手を繋いでるじゃん?ってなる気持ちもわかります。

でもこの部分、「あなた」も「私」も出てこないのです。

わたしはこのパート、叶わぬ恋を抱えた主人公が描いた妄想シーンなのだと思いました。

主人公は、花火サイドにいます。「あなた」とは数百メートルの距離があって、叶わぬ恋を胸に秘めています。

主人公は「あなた」のそばに行きたいと思っているけど、できません。いわば“次元”が違うからです。

「あなた」の目線から見ると、花火は2次元の円にしか見えないけど、人間は3次元の世界で生きているのです。

そんな主人公が、もし次元の壁を越えることができたら…と妄想しながら描いたのが、上記の部分です。

もう一度見てみます。

一瞬(ひととき)も離れては いられないほど
会いたい ただひたすら会いたい
初めて繋いだ手のひらに こみあげた愛しさが
逃げてしまわないように
どちらからともなくギュッと手を握ったまんまで 花火 見上げているんです

ほらほらぁ〜〜なんかそういう感じに見えてきたじゃん??

曲の最後の部分を引用します。

恋花火 二人 照らしながら広がる
零れる火の粉はせつなさへと変わって
私の胸 熱く染めました

この「二人」は、実は主人公の妄想の中の二人だったのです。

この曲はさしづめ、次元を超えた恋愛を、「花火」が描いた同人誌、って趣をわたしは感じたのでした。


というわけで、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『花火』でした。

きらきらな花火ソングといったら、わたしの中ではやっぱりこれ。

hacosato.hatenablog.com

あとすっかり忘れてたんだけど、このときにもわたし花火についてだいたい同じ読みしてたわ………。

hacosato.hatenablog.com

もう少し進歩していたかっただけの夏だった……。

花火

花火