まあわたし、東北大学出てるんすよね…。 pic.twitter.com/9CHtiKS9KJ
— ハコサト🎁 (@hacosato) October 27, 2019
先日、東北大学で開催された日本語学会に行ってきました〜✨
よく「知らなかった!」って言われるんですが、多くの学会大会は、入場料を払えば発表を見たり聞いたりすることができます。
ひとつのテーマにもとづいてたくさんのひとがそれぞれ自分の発表をする枠組み。
そうです、学会はフェスなのです〜🎶
でも、学会はフェスとはちがうところがあります。
ステージ上の憧れのあのひとから、レスもらったりいっしょにご飯を食べたりできるのです。
きょうはそんな学会のことと、そのレポのお話。
学会の見つけかた!
たのしい学会、見つけたいですよね。
そんなときはコレ!
…
………。
といいたいところなんですが、なんと、たのしい学会を見つけるカンタンな方法は、おそらくありません。
マジかよ、どこかに情報まとまっててくれよ……。
手段は一応、まだいくつかあります。
言語学系だけわかる範囲で書くね…。
(きゅうにテンションが落ち着く)
言語系学会連合・加入学会カレンダーにGoogleカレンダーのかたちでまとまっています。充実してるけど見づれえなおい。
言語学出版社フォーラムで、出版社が出展するやつだけなら確認できます。
くろしお出版(言語学につよい出版社)は独自のイベントもやってるので気になったらこちらも。
国立国語研究所でも頻繁にイベントやってます。
って感じでなんとなくわかったと思うんですけど、要するにアンテナを高くしていないと情報を集めるのむずかしいです。
そんなことある…??
学会のひとって「もっとたくさんのひとに来てほしい」ってたびたび言うんです。
だのに! この仕打ちはなに!!
わたしは、とりあえず一般向けでしょこれ、ってイベント(国立国語研究所のなかで、土日にやってるイベントとか)を選んで足を運んで、その中から推しのひとを見つけ、そのひとを追いかけるように他のイベントも探してみる、というやり方を取ったんですが、世の人みんながそんなふうに時間使ってくれるわけじゃないと思うんですよね…。
学会のひと、もっともっとハードルめちゃくちゃに下げてほしいな……。
以下、わたしのオススメ書いておきますね。もちろん個人の主観です。それぞれ何回かしか行ったことないし…。
国立国語研究所 オープンハウス
研究所の公開なので、正確にいうと学会じゃないとかってツッコミはいいんだよ!! 例年12月ですが、2019年は特別で7月に終わってしまいました。残念。 ここのいいところは、
- 入場無料
- ポスター発表が中心(=つまんなかったらすぐに立ち去れる)
- ガチで最前線の研究者さんの話を聞ける
という感じで、そもそも一般向けにできてるのでとってもオススメ。まずはここ行って、雰囲気つかんでから学会デビューでもいいかも。
日本語学会
例年5月と10月。2020年5月は東京外国語大学です。 日本語学会のいいところは、
- テーマがとっつきやすい*1
- 懇親会が盛り上がる(個人の感想)
- 規模が大きくて楽しい
という感じ。最初に行くならココかな?とわたしは思っています。
日本言語学会
例年6月と11月。2019年11月は名古屋学院大学です。 日本言語学会のいいところは、
- 言語関係で最大規模のスケール感
- 公開シンポジウムのキャッチーさ(今回は「AIによって揺さぶられる言語理論 ―意味論の観点から―」)
- 音声、文法、方言、外国語(聞いたことないようなやつたくさん!)など多様なジャンル
って感じ。発表はむずかしいのもあるので、きちんと選ばないとな!!
日本語用論学会
http://pragmatics.gr.jp/content/files/PSJ_22/PSJ22_program3.pdfpragmatics.gr.jp
例年11月。2019年11月は京都外国語大学(秋の京都なので宿が取れないYO🍁)。 日本語用論学会のいいところは、
って感じ! わたしは語用論学会1回しか行ったことないので勘違いあったらごめんな💦
学会大会の入り方!
行くべき学会を決めたら、さっそく第一歩を踏み出しましょう〜!
今回は先日の日本語学会を例にたどってみる!
事前に
学会の参加、予約とかは不要なことが多いです。
学会会員になるとおトクな特典がついたりするんでしょうけど、わたしどこも会員になったことないので詳しいひとにパス!!
詳しいことはWebページをよく確認しましょう。
日本語学会の場合は、Webページよく見ると懇親会だけは事前申し込みで1,000円おトクだったので申し込みしました! Googleフォームで簡単な入力をするだけ〜。
あとは、可能なら予稿集を読んだりして、どの時間にどの発表を聞くか考えたほうがいいです! フェスといっしょですね。
会場ではネット使えないことが多い😡😡😡ので、予稿集は事前に落としておくといいです。
なんでよ! もう令和なのに!!
当日の受付
さて当日! 学校の前まで来ました。
たいていの大学は、入るだけならなんの許可もいらないことが多いです。女子大だと守衛さんに声をかけて、名簿を書いたり、入構証を提げたりすることもあります。
学校に入ると、だいたいこういうやつがあります。フェスだったらここで自撮りするやつだけど、学会はフェスではないので、だれも自撮りしてません…。
ほとんどの学会は学生か一般かで参加費が違います。名前を名乗ってお金を払えばOK! 一般で入るときには身元を聞かれたりはしたことないです。
名札をつけなきゃいけないときと、なにもいらないときとがあります📛
受付のときに、予稿集という冊子をもらえる学会とそうでない学会があります。
ひとむかし前までは冊子をもらうのが定番だったようですが、最近はネットで見てねという学会も多いみたい。
日本語学会では両方可能でした。わたしは予稿集ダウンロードしてMacBookに入れてきたから、冊子は重くなるだけだった…死……。
口頭発表を聞こう
いよいよ学会らしさが出てきます。口頭発表。
これ、写真がないんですが、要は研究者の発表をみんなで聞く、っていうやつです。
日本語学会だと予稿集に沿ってスライドで聞く感じ。学会によってはハンドアウトが配られたりもします。
学会によりまちまちですが、部屋は20人〜60人ぐらいが入る教室です。時間は、日本語学会では、25分発表を聞く→15分は質疑応答でした。
発表のときには所属と名前を言ってから発言するのがルールみたい。でもわたしの場合は大学にいるとかではないので、所属なしと言っても怒られませんでした✨
わかんないことあったら質問できるぞ! なんと、聞いたら答えてくれます。
いやこれマジですごくないですか? フェスだとそんなんないじゃん? アイドルからレス(目が合うとか)もらうので精一杯じゃん??
このコール&レスポンスが、学会のすごいとこのひとつだと思っています。
懇親会
口頭発表を5つも聞いたら頭がお腹いっぱいです(?)。
そこで懇親会!
学会の懇親会のことのときにはいつも同じ表現してる気がするけど、ごちそう食べながら、ごちそうに負けないぐらいおいしいお話をしてきた!
— ハコサト🎁 (@hacosato) October 27, 2019
今回は特に、発表を聞かせていただいたひとほぼみんなと直接話ができたので実り多かった〜✨ 再会もたくさん🎶 pic.twitter.com/5J8QcbFvN0
学会の大会ってたいてい大学でやるので、懇親会は学食の立食パーティなことが多いです。
東北大学はすごかったです…舟盛りも牛タンも食べた……。
懇親会って別料金だし、ここだけ尻込みして参加しなかったこともあるんですが、これは絶対行ったほうがいいです。
なんでかっていうと、懇親会は話についていけるから。
口頭発表なんかぶっちゃけ、専門で研究してたひとの語りだからわかんないことついていけないことたくさんあるんですよね。
でも、懇親会は立食パーティなので、しゃべっててわかんないことあったらわかるように話してくれるんですよね……。
これがほんとにすごくて、さっきまで発表してたひとと一対一で話せるの貴重な体験すぎません??
ぼっちで来ているわたしには、失うものなんてないんだから、たくさん声かけて、盛り上がるひととだけたくさんしゃべればいいんですよね〜。
気後れするのもよくわかるのです。
この場にいるひとは全員日本語学に興味があって、しかも懇親したいと思って来ている、と自分に吹き込んで、カジュアルに声かけられるようになるまで、わたしだって時間かかってしまったし、いまでもときどきだめだめな日があります。
でもときにはここが一番楽しく感じる学会もあるぐらいだし! 日常生活では日本語学に興味のあるひととはなかなか会えないしね〜✨
ポスター発表
日本語学会の場合は、2日目にポスター発表がありました。
これは、A0〜A1ぐらい(たぶんルールあるけどよく知らない)のポスターを前にして、研究者さんが説明をしてくれるというもの。聴衆はそれを立って聞きます。
日本語学会だと発表の数が少なく、またスライド併用の発表が多いこともあって、口頭発表とはあまり代わり映えしない感じ。
でもほかの学会だと、ポスター発表は口頭発表にないメリットがふたつあります。
ひとつは、立ち見なので飽きたら途中でさらっと抜け出せること。
そして、もうひとつは、相対的に聴衆の人数が少ないので、話を合わせてくれたり、質問しやすかったりすること。
そういう点で、わたしポスター発表も大好きです✨
シンポジウム
日本語学会の場合は、シンポジウムに相当するものが最初と最後に1つずつありました。
これは、大教室にみんな集まって、登壇するひとたち(たいていかなり実績を積んだえらい先生)の話し合いをみんなで聞く、というもの。
これが最初にあれば、懇親会のときの会話の糸口になるし、最後だったら帰りの電車の中で噛み締められるのでたいていスルメみたいな思い出になります。
シンポジウムだけ無料になる学会もあるので、そういうやつに目星をつけて参加するのもいいかもしれないけど、よほどでない限りこれだけ参加してもあんまりおもしろくないというのがわたしの感じ〜〜。
書籍展示・販売
あとだな、学会でぜっったいに行ったほうがいいところがあります。
書籍展示・販売です。
外向きにあんまり喧伝されないことなんですけど、学会にはフェスでいう物販コーナーがあって、本とかが売っています。
これが、出版社が直接やってるので、安いんですよ、新品なのに。
だいたい20%OFFとかで買えます。マジで。ヤバくないですか??
3,000円の大会参加費だったとして、15,000円分の本を買えばそれだけで完全におトクになります。
それにプラスして研究者さんの発表も聞けて、お話もできるんですよ??
学会、ステキなイベントなので、もっとみんな行ったらいいのです。
それでもなかなか一歩踏み出せなかったら……。
いっしょに行こ??💕
というわけで、ステージ上の憧れのあのひとから、レスもらったりいっしょにご飯を食べたりする方法のお話でした。
ほんとは学会側に対して思うところはたくさんあって、こんなだったらいいな…ってアイデアたくさんあるんですが、お互い分かり合えてないだけの面もあるので、いったんいまの感じを文章にしました。
発表の内容のこと今回はぜんぜん触れなかったけど、たとえば短歌のふりがなの研究だったり、文学らしい文章と説明っぽい文章は統計的にどう違うかだったり、歌詞とも関連のある話がたっくさんあったので、こういうの研究者じゃない一般の感度高いひとが聞いたらどう思うかな?っていうのがすごく興味あります。
ぶっちゃけ所属なし人間が学会にふらっと行って、ちょっと浮き気味な日もまれにあるので、仲間が増えたらうれしい〜!
*1:「テオク」が失礼な響きになることがある(たとえば授業欠席を知らせようとして、「明日わたし授業欠席させていただくので、先生に伝えておきました」というメールを先生に送るの失礼感ないですか?)、というテーマの研究をこないだ拝聴したんですが、アプローチや概念についていけるかは別として、少なくとも出発点としては“わかる💡”って感じですよね!
*2:https://twitter.com/hacosato/status/1176489618532753415?s=20
*3:https://pragmatics.gr.jp/conference_info/proceedings.html