この曲サビが短くて、たった2行なんですがこういう感じ。
国道沿いを歩いて君と歌った、忘れられないや
僕の想いをそっと君に歌った、さくらのうた
これを聞いて、わたしはおおおっ!?!?ってなりました。
サビの終わりがタイトルコールになってるの、KANA-BOONには珍しくない??
というわけで、KANA-BOONのシングルぜんぶ見てみました。
タイトルは曲の中のどこにくるか
多くの場合、曲のタイトルは歌詞の中にも含まれています。
でもその場所は、曲によっていろいろ。
KANA-BOON『ないものねだり』は1番Aメロの2行目。
ほかのアーティスト含めてもさまざまで、
コレサワ『たばこ』は1番Bメロの初め。
レミオロメン『粉雪』は1番サビの頭。
嵐『Love so sweet』や『Happiness』はサビの最後。
という感じで、ばらばらです。
でも、アーティストごとに傾向はあるんですよね。
たとえば嵐はサビの最後にタイトルが来る例が目立つ気がします。上記のほかに『Monster』や『A・RA・SHI』もサビ終わりがタイトルです。
では、KANA-BOONのほかの曲はどうかな?
気になったので、Wikipediaに載ってたシングル全曲を調べてみました!
盛者必衰の理、お断り
直接タイトルと同じフレーズはなし。
ただし「盛者必衰の」が出てくるのが、1番3つ目のAメロの最後(Bメロの直前)。
結晶星
ひらひらとただ舞っていくその姿は
いつか見たあの日の劣等星
世界の終わりがやってきた
その日君は笑えてるはずさ
キラキラと輝いているその光をまとった僕らは結晶星
未来をどうにか変えていこう
僕らの何かの結晶で
冬が来て雪になり降り注ぐように
2番サビの中盤。*1
フルドライブ
フルドライブ 走れ
フルドライブ 曲がれ
フルドライブ 快晴、汽笛鳴らせ
1番サビの冒頭。
生きてゆく
いつだっていつだって
僕は憧れと生きてゆく
いつだっていまだって
君はあの日のままです
1番サビの2行目。
シルエット
覚えてないこともたくさんあっただろう
誰も彼もシルエット
大事にしてたもの、忘れたフリをしたんだよ
なにもないよ、笑えるさ
1番サビの2行目。
なんでもねだり
あれがほしい、これがほしい
わがままな君に見とれてる
あれがほしい、それもほしい
わがままな君が好きさ
直接タイトルと同じフレーズはなし。サビ冒頭がちょっと似てる。
ダイバー
いつだっていまだって僕らはちゃんと実を結んで
今だって飛び立ってゆく
直接タイトルと同じフレーズはなし。サビ始まり部分がタイトルを想起させる。
talking
talking 君と話がしたいぜ
夜明けよもう少し待ってくれ
流れる霧に包まれていたいぜ
1番サビの冒頭。
ランアンドラン
位置について用意の今
それぞれの理想を描く
ピストルの合図がして走り出した
始まるランアンドラン
1番Aメロの最後。
Wake up
目覚めよう
心の奥にしまった声を響かせよう
君の言葉を解き放て 生まれ変わるのさ
誰もが眠った街で 新しい朝の輝きを見つけるのさ
直接タイトルと同じフレーズはなし。1番サビの冒頭がタイトルを想起させる。
Fighter
愛ない 絶えない退廃
一人のファイター
永遠なくとも 戦い続け
哀ない 罪と痛みない世界へ さあ今
永遠なくとも 手を伸ばせ ファイター
1番サビの2行目。
バトンロード
彼方をいまに追い抜いて 空色の日々は満身創痍
バトンロード 不安と荒路 躓きもするけど
いまは涙の種だって 咲かせれば偉大な伝承花
その芽に宿せ 君の未来
1番サビの2行目。
ハグルマ
咲かすか枯らすか現在
燃えるように陽が沈む
歯車が回る
サビ始まり部分の最後。
まっさら
だんだん遠くなってく
君を追いかけていく
まっさらな想いを伝えに
ひた走っていく
現在 過去 未来
君と繋いでいたいよ
感情を 心の奥を
最後のサビの3行目。
ということで、タイトルの位置をまとめるとこういう感じになります!
サビ頭とサビ2行目多っ!!
サビ頭にタイトルが多いのはほかのアーティストでもそうかもなって感じ。
サビ2行目にタイトルが多いのはKANA-BOONらしいなと思いました。
最初にサビとしてつかみになるキーワードを持ち込みつつ、「それって実は(ここにタイトルが入る)のことだよ! そしてね、」ってやるのがKANA-BOONらしさ、って感じがします。
そこへきて『さくらのうた』は、サビの最後にタイトルのフレーズが出てくるのです。いままでとちがう!
国道沿いを歩いて君と歌った、忘れられないや
僕の想いをそっと君に歌った、さくらのうた
「君と歌った」「君に歌った」とサビで繰り返し、引っ張って引っ張って…からの〜、
タイトル〜〜!!
ってなるのがこの曲なのです。このカタルシス。
ところで。
最新のこの曲、
スターマーカー
たったひとつだけ 願ってるんだ いつだって 最低な夜を抜けて 点と点線で繋ぐ それぞれの星に灯るライト オールライト
直接タイトルと同じフレーズはなしで、1番のサビの最後が想起させるんですよね。
その位置は、『さくらのうた』と同じ。
というか『さくらのうた』を2018年に再リリースしてからの『ハグルマ』『まっさら』『スターマーカー』は、どれもいままでのシングルにない場所にタイトルのフレーズがある曲なのですよね。
なんか新しい感じの曲づくり探ってる感が出てます。これからも楽しみ!
*1:『結晶星』はこの前に「劣等星」「欲望星」という言葉が出てきていて、どう考えてもこの流れでタイトルコールがあることが約束されているのにじらされる仕組みになってるんだよな…なんなんだ最高だな…。