5日と20日は歌詞と遊ぼう。

歌詞を読み、統計したりしています。

ギャップを乗り越える瞬間 - まふまふ『女の子になりたい』

まふまふ『女の子になりたい』の歌詞の話をします。

この曲の冒頭はこういう感じ。

ねえ 女の子になりたい
お願いいいですか?

ねぇ策士すぎませんか? かわいいんだが??

さて、いまさらわたしが言うことでもないですが、歌っているまふまふさんは成人男性です。

かわいく歌えばかわいいのに、いままでどストレートにそれを取り上げていかないスタンスでずっと来ていたまふまふさんですが(それはそれで需要ある)、この曲でいきなり直球かわいいを投げてきたよね、というのがわたしの所感です。ちがうかもしんないけど。

でもこの曲のすごいところは、そういうコンテキストに裏打ちされたところだけではないんですよ!

って話を今日はします。コンテキストの話はわたし不得意だからね……。

まふまふ『女の子になりたい』歌詞

続きを読む

主人公の“0m”を目指して - SUPER BEAVER『人として』

SUPER BEAVER『人として』の歌詞の話です。

この曲の冒頭、こういう感じです。

人は騙す 人は隠す 人はそれでも それでも笑える
人は逃げる 人は責める 人はそれでも それでも笑える

「人は騙す」って、テーマ、すげぇでかくないですか?

でかいテーマの話をしようとすると、一般には足がかりのない、心に刺さらないような歌詞になりがちだと思います。

だけどこの曲はそんなことなくて、というかその逆なんですよね。

それは、主人公の“0m”を描いているから。

きょうはそういう話をします!

SUPER BEAVER『人として』歌詞

続きを読む

「桜」が見せるたくさんの顔、そして情景が浮かぶとは何か問題 - あいみょん『桜が降る夜は』

あいみょん『桜が降る夜は』の歌詞の話をします!

4月は出会いの時期です。だけどこの曲の登場人物はこの通りで「微妙な距離」。

「4月の夜はまだ少し肌寒いね」
そう語り合う 微妙な距離の2人

ってことは、このふたり、この春に出会ったのではなくて、もともと知り合いなんだな、ってことがわかります。

大学でいったら1年生ではありません。2年生か3年生か4年生。

いまからなぞるのは、そんなふたりの話です。

あいみょん『桜が降る夜は』歌詞

続きを読む

#NLP2021 の雰囲気がとてもよかったのでありがとうございましたの気持ち✨

こんにちは!!

言語処理学会の年次大会(NLP2021)のオンラインイベントに参加してきました〜

すっごいよかったです(圧)

一般に、オンラインのイベントって、全体的にオフラインのに比べて物足りないところ多いと思うんです。

でも今回はぜんぜんそんなことなかったし、これオフラインで開催されても続いてほしいなぁっていう工夫をたくさん感じました。

なのできょうはそれを書こうと思います!

なお発表内容についての話はありません!!

自己紹介します! わたしはどこにもバックグラウンドのない、野生の歌詞好きです。言語学寄りの学会(日本言語学会、日本語学会、日本語用論学会、日本音声学会…)とかにはときどき聞きに行きますが発表はしたことありません。
以下書くことがイベントの運営上で常識だったらごめんなさい。人生経験が少ないのです……。

NLP2021ってなに?

言語処理学会は、言語処理についての研究発表の学会です💪

NLP2021は、その年次大会です。3/19に終わりました。

最近は機械学習からの深層学習がホットなのでそれ系の話題が目立ちますが、コーパスなど言語資源の開発の話もあるし、検索、対話、翻訳などの応用研究の話も非常ににぎやかです。

改めて「活動範囲」を調べてみたところ、下記のように書いてありました。

https://www.anlp.jp/guide/admission.html*1

このあたりの発表がある学会です。

いろんな学会でよく見る口頭発表とポスター発表のほか、チュートリアル、スポンサーイブニング、ワークショップ、講演など多様なプログラムがありました。

ではこっから、好きだったところを書きます!

「えっSlackあるの…最高なのでは…?」

オフラインにくらべて情報量も落ちるしにぎやかじゃないし議論も深めにくいし盛り上がんないし新しい人脈が広がることはないし集中力ももたないしいいことなんてなんにもないじゃん〜〜〜ってなりがちなのがオンラインのイベントです。

が、NLP2021はその点非常に工夫があってめちゃくちゃよかったです。

まず、大会のSlackワークスペースがあるんですよね〜。

セッション(4発表/セッション)単位でチャンネルがあって、そこでコメントを残せるようになっています。

NLP2021では、発表自体はZoomで行われていて、これは多くの学会と同じです。

オンラインでもオフラインでも、発表時間がかぶってて片方しか見られない…ってなりがちなのがフェス学会あるあるです。

でもSlackチャンネルがあれば、事前に予稿を読んでおいて質問を投げておいてほかの発表を聞くこともできるし、じっくり考えたあとでコメントを送ることもできます。

わたしたちはついに時間の制約を超えたんですね!!

しかも発表のあとの質疑応答だと、質疑する→応答するはせいぜい2往復ぐらいしかできません。でもSlackだとその話を深めることもできるし、他人の話に割って入ることもできます。

「あのう…めちゃくちゃ不勉強なんですが、そのジャンルで読むべき教科書的なものがあれば教えていただけますか…?」
ができるんですよ! やばない??(しかも多様な有識者から教えてもらえる!)

あと自己紹介のチャンネルがあり、みなさんがどういうバックグラウンドでこの大会に参加したのかわかります。

しかもそれが、Slackへの書き込みとリアクション付けに対する参加のハードルを下げる上でとてもプラスに働くんですよね〜うれしいな〜〜。

NLPerのみなさんはSlackに慣れているらしいこともあり、大会期間中にはどんどん新しいカスタム絵文字が追加されました。最終的に94個になってた(3/20現在)。

「TVですら実況がほしいというのに…」

ちょっと話が逸れます。

わたしが摂取する動画コンテンツってほぼYouTubeなんですけど、YouTubeにはたいていの場合コメント欄があって、見たひとがどこに注目してどういう感情を抱いたのかがとてもよくわかります。

わたしはそれがすごくうれしくて、あらゆるコンテンツにそういうアノテーション(←アノテーションではない)がほしいんです…。

たとえばTVにはそれがないんです…Twitterハッシュタグを追うことはやればできるけど、TwitterはそれはそれとしてTLも見たいしな。

というコメント中毒のわたしにとって、NLP2021はすごくよかったです✨

このイベントにも他の多くのイベント同じように、招待講演やチュートリアルといった、1時間ぐらいの話を聞くだけのセッションがあります。

たいていそういうのってひとりで噛みしめるしかなくて、眠くなったり気が散ったりしがちなんですけど、今回はちがいます! Slackがチャンネルあるからです!

NLP2021では招待講演やチュートリアルにもSlackチャンネルがあり、聞き手がツッコミを入れたり、わたしたちがそれに絵文字でリアクションしたりができるんですよ〜最高か??

そういう風にしたほうが理解も深まるからとてもうれしいんですよね〜今後学校の校長先生のお話とかにおいてもコメント欄の実装が望まれますね!

あと、最終日のワークショップにもSlackチャンネルがあったんですが、分速数件の書き込みが常に寄せられていました。盛り上げ上手なひとがいるんだよね〜ありがたい🙏

ZoomとSlackの外側

NLP2021で活躍したツール、ZoomとSlackのほかにもうひとつあります。

Gather.Townです。

説明はGigazineを見ていただけるとよいと思います。

非常に残念ながらわたしはスケジュールの都合で懇親会に参加できなかったんですけど、懇親会ちょう楽しそうでした。

具体的にどう楽しそうだったのかというと、Gatherで人文字を作ったスクショが出回りわたしがハンケチを噛んで涙をこらえるぐらいには楽しそうでした😇😇😇

公式の懇親会は予定通りぐらいの時間に終了したようなのですが、そのあと野良Gatherが出現したようで、人によっては遅くまで語らっていたみたいです。

っていうかNLP全体的に公式の外側がとても豊かでほんとによいです。

  • Slackのカスタム絵文字が増殖するのもそうだし、
  • チャンネル名も参加者の提案で会期中に変わった(時系列に沿うようになりたいへんうれしい〜)し、
  • 非公式イベント(〇〇なひとたちで集まってランチしましょう🍽的な)がいっぱいあったのもそうだし。

全体的に、この5日間を工夫して有意義に過ごそうという意気込みを、全員からびしばし感じるんですよね…。

そこがとてもよいよな〜って思って過ごした5日間でした。

運営のみなさんも、発表のみなさんも、わたし同様参加のみのみなさんも、ありがとうございました〜🌟

「おもしろそう〜わたしも参加したい!」

行ってみたいと思った? 思ったよね??

なんと非会員でも参加できます!

まず2022年3月の予定を確保しましょう〜。

今年の場合、年明けの1月から2月半ばで事前登録の受付がありました。

先着とかではなく、申し込みをしたら全員参加できました。が、事前登録すると参加費がかなりお得になりました。支払いはクレジットカード決済です。

そこでメールが届いて、会員限定ページのURLが届くという感じです。予稿のPDFは1週間ぐらい前に揃ったんだったかな……。SlackのURLも事前にもらっていたんですけど、わたしがログインしたのは会期が始まってからでした。

今年はもう終わっちゃったけど、来年の参考にしてください〜🔍


ということで、NLP2021の感想でした。

別の学会の運営に携わっているひともTwitterでおっしゃっているのを見たことがあるんですけど、学会の運営の知見って横断的にがんがん共有して、運営自体のコストを減らしてもらえたらいいなぁとわたしは思います。

それに、わたしたち参加するだけの人々の目線からいうと、運営がスムーズでしっかりしたイベントだと、イベント全体としてももちろんですが、発表内容もなんだか一段上に見えてしまうと思うんですよね〜*2

そういう取り組みはもうとうに始まっているのかもしれないけれど、今回のイベントはとても居心地良かったので、改めて書いてみました。

そして内容の話!

わたしは機械学習まだまだ(チュートリアルしかやったことない)ので、来年までにちゃんと強くなろうと思っています💪✨

いずれここでの発表の、すべてを理解するのは難しくても、なんの話をしてるのかぐらいはわかるようになりたい〜!

次回はちゃんと論文についての文章を書けるようになるぞ〜🎹

*1:たまたまだと思うけど、音韻論から始まるのエモいな…(じぶんが見た範囲では音韻論単独の発表はなかったけど、音韻論がかかわる発表はいくつかありました〜✨)

*2:機械翻訳についてのツールのデザインを改良することによって翻訳自体の性能が向上したかのように感じられる、って話と似てる〜✨

いつかフラッと現れてくれるまでの時間は何秒間か測った(0.092秒でした!) - DISH//『猫』

こんにちは😺

DISH//『猫』という曲があります。とってもよい曲です😻

別れた恋人を猫に見立てて、「いつかフラッと現れてくれ」と願う歌です(すごい雑まとめ)。

この曲、たくさんのひとにカバーされていて、ご本人もTHE FIRST TAKEでアコースティックカバーをしていますね。

ところで、歌詞の中の

いつかフラッと現れてくれ

という部分、気になりました(圧)。

「いつか」って、いつなんだ?

たくさんのひとがカバーするからには、フラッと現れるはやさもひとによって異なるはずです。

今回は「フラッと現れ速度」を調べようと思いました。

DISH//『猫』歌詞

続きを読む