5日と20日は歌詞と遊ぼう。

歌詞を読み、統計したりしています。

ベートーヴェンの運命でもこんな再会ないぞ! - 虹のコンキスタドール『ずっとサマーで恋してる』

6月! 衣替え!! 夏だーっ!!🌈🏊‍♂️🏄‍♀️⛵️🍉🌻🍦🎇🌴

SUKIで SUKIで SUKIすぎるから
まるごとのアイを今 キミにあげたいのだーっ!!

冒頭のこの部分、ソナタ形式でいうところの提示部なんですよ!

ベートーヴェン『運命』でいうところの 「じゃじゃじゃじゃーーん じゃじゃじゃじゃーーーん」 の部分だとお考えください。

提示部が最後にぐいぐい変わるところが、この曲のめちゃくちゃSUKIなところ!!

最後まで聴いて! 読んで!

虹のコンキスタドール『ずっとサマーで恋してる』歌詞

コードの解決は夏の始まり!

コード進行の話をしたいんです!

この曲のコード進行、全体としてはこういう感じ。

gakufu.gakki.me

SUKIで SUKIで SUKIすぎるから
まるごとのアイを今 キミにあげたいのだーっ!!

この曲の最初の部分のコードを譜面に起こすとこういった感じになります。再生もできると思うので聞いてみてね。

コードには安定したものと不安定なものがあって、そのふたつを行き来することで曲ができていきます。

安定だけがよいものなのではなく、 どうやって安定を崩すか、 そして 不安定をどうやって安定にしていくか、 がおもしろ追求ポイント!

「まるごとのアイを今 キミにあげたいの」のあたりは、ドミナントコードといって、このスケールの中では緊張感のある不安定なコードです。

この直後の「(あげたいの)だーっ!!」のところは、サブドミナントコードというやつ。

ふだんならトニックという安定感のあるコードのはずですが、ちょっと裏切った感じになります。

それに注目してもっかい聴いてみて!!

と、私の理解が正しければコード進行はこういう感じ。

で、わたしが注目したいのは、歌との関わりです。

「まるごとのアイを今 キミにあげたいの」のところではちょっと緊張感があるんですが、「だーっ!!」のところでは一気に発散するようなにぎやかな歌い方になっています。

っていうか「だーっ!!」をかき消すほどにぎやかな「いえーい!!」が、この曲(と、この夏!)を彩っています🎉

ねぇこの部分に、緊張感からの解放と、これから始まるこの曲と、それから夏への期待が交差してるって思いませんか??

コード進行上の解決と、歌詞の中の世界が、こうしてシンクロしているのです。

これが、この曲のとってもSUKIなところ。

でもそれよりさらに再現部!

なのですが、この曲のもっとずっとめちゃさいっこうにSUKIなところは他のところ。

この、最後のサビ終わり!

ソナタ形式でいうところの、再現部だーーっ!!

SUKIで SUKIで SUKIすぎるから
SUKIで SUKIで DAISUKIだから
まるごとのアイを今 キミにあげたいのっ
キミにあげたいのっ もったいぶったりしないで
キミにあげたいのだーーーーーーっ!!!

https://youtu.be/7udQDzPMpoY?t=238

↑なんとこの場所で再生できるようにしたのでぜひ聴いてください!!

さて。いいですか?

リスナーはここまで、

まるごとのアイを今 キミにあげたいのだーっ!!

を何度か聞いていて、もう主人公が「アイを今 キミにあげたいのだーっ!!」と思っていることを重々承知しています。

それでも何度も繰り返してくれるようなアツい想いが主人公にはあって、それが伝わってくるから繰り返しは最高なわけなんですけど、それにしても単純な繰り返しは飽きてしまいます。

そこで。

登場するのがガリガリ君メソッドです。

このCM、最後に「ガ〜リガリ君ガ〜リガリ君ガ〜リガリ君」って、3回も繰り返して歌うじゃないですか。

すき間なく3つもぎゅうぎゅうに詰め込むことによって独特の圧力が生まれています。汗牛充棟(意味が違う)。

これと同じことが「キミにあげたいのっ」にも起きています。

しかも。

これ聴いている間、コードは

E♭→E♭→E♭sus4→B♭m7onE♭→D♭onE♭→E♭→

という感じ。わたしたちはずっとドミナントコードに宙づりになって、まだ見ぬ解決を先送りにされています。

要するに手を替え品を替え、じらされているのです。

もったいぶったりしないで早く「だーっ!!」って言ってよ! ほらあのイントロみたいに!!

って思っている矢先、最高の歌詞は登場します。

まるごとのアイを今 キミにあげたいのっ
キミにあげたいのっ もったいぶったりしないで
キミにあげたいのだーーーーーーっ!!!

「もったいぶったりしないで」って!!

もったいぶってるじゃん! いやいまもったいぶり真っ最中じゃん!!

そうして、そんなツッコミする間もなく、最後のサビは「だーーーーーーっ!!!」っつって、イントロよりもずっと派手に解決していきます。

いやちがう。

解決するならまだいいのだ。

この「だーーーーーーっ!!!」のところはまたしてもサブドミナントコード! ねぇまって、解決してない!!

でも続く部分の歌詞はこうです。

Baby Baby Baby Baby Baby
この夏が過ぎ去っても
歌い続けようぜ Wo-Oh-Oh-Uh-Oh-Oh-Oh

簡単にドミナントコードに移っちゃうぐらいじゃ「この夏が過ぎ去っても」って感じは出せないんだった。

この曲はSUMMER LOVEだけど、主人公のSUKIはその先もずっと続くんだよね。

そういう感じもコードから浮かび上がってくるようで、そういうところが大好きな1曲でした。


虹のコンキスタドール『ずっとサマーで恋してる』でした。

本編の歌詞のことにはほとんど触れてなかったんですが、場面設定もけっこうオリジナリティあって、

「彼女にもう一度会いたい」なんて
ウジウジすんなっ!!
キミの目の前にいるのは誰だ?
思い出の中の あの子じゃないだろ?
リアルすぎるくらいにリアルな わたしだっっ!!

って感じ。失恋直後の男子に向かってぐいぐいくる女の子目線で歌詞が進んでいきます。こんな設定の曲ほかにあるっけ? めずらしい感じ〜。

コード進行と歌詞との関係でいうと、前にNMB48ナギイチ』のときにも同じ感じの話をしました。 hacosato.hatenablog.com なぜか両方とも女子ドルの夏曲〜👙

俺たちの夏は、これからが本番だ!!!