こんにちは!
ビルボードのBillboard Japan Hot 100というランキング(以下ビルボードのランキング)があります。
www.billboard-japan.com
ビルボードのランキングは、CDの売り上げだけではなくいろんな指標を総合した「共感性の高いチャート」*1を目指してるんだって。
だからたとえば2016年12月の最終週のランキングだとこういう感じ。
年末は紅白をはじめ大型の音楽番組が多いので、その年の総まとめみたいな顔ぶれになるのがビルボードランキングの特徴です。
恋、PPAP、前前前世とか出てくるし、なるほどねってなります!
ところで、このチャート・インサイトには有料の会員サービスがあります。ゆ、ゆうりょう??
ネット上ではこれについて、さっぱり情報が見当たらなかったので、今回まとめてみましたよ。
検討している方のお力になれますように♪
まずもってビルボードのランキングってなんなのー!
音楽のランキングといえばオリコンランキングが有名です。
オリコンランキングはフィジカルの売り上げのランキング。いろんなサービスで活用されていて、音楽界における広辞苑のような存在です。
ですが、ビルボードは少しちがいます。調べてみるとこうあります。
- 全国推定売上枚数(リアルストア、コンビニ、Eコマース約53,000店舗における販売枚数)
- 音楽ダウンロードサイト販売実績(iTunes、Amazon、Google Play Music、mora、mu-mo、レコチョク)の販売実績
- 音楽聴き放題サービス(Apple Music、AWA、Google Play Music、KKBOX、LINE MUSIC)の再生回数
- 「プチリリ」の表示回数から推定するストリーミング数
- ニールセンが提供するダウンロードの販売実績
- YouTube再生回数
- 「GYAO!」の音楽コンテンツ動画再生回数
- AM/FM32局のラジオ放送回数
- PCでCDを読み込んだときのルックアップ回数
- 楽曲とアーティスト名のツイート回数
http://www.billboard-japan.com/common/about/
最近、AKB商法などと言われる販売のスタイルの変化により、フィジカルの売り上げを見るだけではヒットの正体を見抜きにくくなっている言われます*2。
ためしに、さっきと同じ、2016年の最終週のランキングを見てみるとこういう感じです。
ビルボードのランキングには恋、PPAP、前前前世など人口に膾炙したヒット曲が並んでいたといっていいと思いますが、オリコンランキングだとメンバーはがらっと入れ替わります。
NMBの新曲もいいけど、年末の話題をさらったわけでもないと思うし、ひざを打つようなナットクはありません(そしてどちらにも登場する星野源さまの強さ!!)。
そんなあなたに、ビルボードのランキングなどがヒットを計る指標として役に立つというわけです♪
さて、ビルボードのランキングには、チャート・インサイトという、チャートの内訳を見られるサービスがあります。
試しにさっきと同じ期間のを見てみるとこういう感じ。
ランキングの内訳が表示されて、
『恋』はYouTubeやTwitterみたいなサービスでめっちゃ人気!
Hey!Say!JUMPさまの新曲はYouTubeとかなくても売り上げ力でランキング上り詰めるのつよい!
などの知見が得られて最高です。
そこで楽しんでいたわたしは、あるボタンに気づくのです。
「ヒットチャートをもっと楽しく。」とはなんだー!!
会員登録するとどうなるの??
前提として、以下のページはぜひご覧ください。
CHART insight~ヒットチャートを、 もっと楽しく。大注目の解析サービスがスマートフォンに対応。 | Special | Billboard JAPAN
会員登録・ログイン | CHART insight | Billboard JAPAN
でもネット上ではここ以外の情報がほとんど見当たらないんですよね。試しに入会して、内実を見てみることにしました。
端的にいうと、ちょっと期待外れでした。
以下3点にまとめました。
順位しかわかんなすぎ!
グラフページに4曲同時に載せてみました。凡例がわかりにくいところにあるのでなかなかすっきり頭に入ってこないけどそれはぎりぎり許す。
でもこれ、比較の単位がすべて「位」なのです。スコアじゃないと結局比較できないじゃん!!
ビルボードのスコアの算出方法(たぶん企業秘密)と関わってくるから難しいのかもしれないけど、なんか小出し感がすごいです…。
圏外おおすぎ!!
たしかにチャート・インサイトは100位まで打ち分け表示されます。でもそこまで落ちると、YouTube力だけでランクインした曲が、それ以外の指標のすべてで圏外になってしまいます。
たとえばこの99位の曲、YouTubeの指標が64位なのでYouTubeが貢献してのランクインだと思いますが、それ以外の指標がぜんぶ「-」なので、たとえばTwitterでどんな風に話題になったのかよくわかんないんですよー。こまる!!
期間短すぎ!!
いちばんがっかりしたのこれです。
チャート・インサイトで表示できるのは2013年12月19日の分から。
これ、無料のときと変わんないじゃん!!
実はランキング自体は2008年1月21日の分からあります。会員登録しなくても見ることができます。
でも内訳を集計している(チャート・インサイトで見られる)のは2013年12月19日の分からしかないみたいです。つらみ〜〜。
Wikipediaによると、この日付はTwitterなどの情報を加味するようになった時期と一致しているようで、それ以前の情報は内訳含めて開示しない方針だと受け止めました。
そうすると直近4年分しかチャート・インサイトを楽しめないことになります。それはつらい……。
思ったよりよかったこと
www.vanda.co.jp
情弱なわたしはキャンペーンに弱いのです。
「新規登録とメルマガ登録をされた月に、3000円以上商品をご購入された方の中から抽選で10名様に5000円分のBBLギフトカードが当たります!」ってあるんですが、これたぶんめっちゃ当たると思います。
会員登録する人も、そこからさらにお買い物する人も、世の中にはほとんどいない気がする……。ブルーオーシャン!!!
よく似た別の会員サービス
ビルボードライブ
www.billboard-live.com
だいたいネットで「ビルボード 会員」とかで調べるとこっちがヒットします。
ビルボードライブはライブハウスです。ここでのライブのチケットが取りやすくなるということみたいですね。
法人会員の標準プランは、保証金500,000円、年会費216,000円もするみたい!! ファビュラス!!
you大樹
ranking.oricon.co.jp
you大樹はオリコンが運営する有料のサービス。
月額1,026円なのでビルボードよりも高いですが、それに釣り合ったサービスの内容だとわたしは思っています。
わたしは加入したことがないですが、1968年1月4日から継続的に集計されたランキングのデータが手に入るの、代えがたい価値がありますね!
オリコンランキング情報サービス「you大樹」
ランキングバトル、圧がすごそう。
というわけで、ビルボードのランキング有料会員登録を巡って、でした。
結局わたしはとりあえず解約してしまいました。サイトにわたしの情報が残るわけでもないし、必要になったらまた登録しようっと、みたいな気持ちです。
あと、個人的にはランキングとか売り上げの情報は無料で公開して、マネタイズはべつのところでやってほしいなぁって思っているけど…むずかしいのかな。
ボカロ業界ではランキングの情報はきちんとまとまっているのですごく助かっています。ほかの業界もこうだったらいいのにな。
あと、
わたしも願っているからな!!
おしまい。
*2:同書p.84