こんにちは。
μ'sのみなさん、紅白歌合戦出場おめでとうございます!
それがきっかけで、わたしμ's『それは僕たちの奇跡』の歌詞のこと考えてたんです。
この曲の歌詞を見て最初に思ったことは、
紅白モチーフかよこの歌詞!!
ってことです。
だって見てくださいよ!
さあ…夢を叶えるのはみんなの勇気これ見たらだれだって思うじゃないですか!
負けない (こころで) 明日へ駈けて行こう
「みんな」の後押しがあって、紅白出場という夢が叶ったのかな?みたいな。
きょうはそんな話をします。
ところでわたしがこの曲を初めてちゃんと聴いたのは昨日なんですけど。許されるのか。
紅白のこと?
この曲のタイトルは『それは僕たちの奇跡』です。いったいなにが奇跡なんでしょうか?
わたしは「それ」って紅白出場のことだと思ったんです。
強い強い願い事が例えばAメロを見ると、なんとなく符合しているのがわかると思います。
僕たちを導いてくれた
次は絶対ゆずれないよ
残された時間を握りしめて
「強い強い願い事」とは紅白出場への願い。そして「僕たちを導いてくれた」とは、実際にその夢が叶って、出場が決まることを指しているように思えます。
ただの思い出 それだけじゃいやだよ「ただの思い出 それだけじゃいやだよ」も、紅白出場と符合させて考えることができると思います。
精一杯 力の限り走るんだ
(Chance for me! Chance for you!)
たとえばEXO*1や乃木坂46*2のように、紅白出場そのものを目標としている人たちはたくさんいらっしゃいます(乃木坂のみなさんにおかれましては出場おめでとうございます!)。
けど、μ'sのみなさんは出場して「ただの思い出」にするだけでは満足せず、「精一杯 力の限り走るんだ」と歌っています。これは、出場だけではなくてよいパフォーマンスをしようね、っていう意志の表明に思えます。
さあ…夢を抱きしめたら上を向いて「君の世界が 大きく変わる」のは、紅白出場歌手として扱われるからです。
君の世界が 大きく変わるよ
さあ…夢を叶えるのはみんなの勇気
負けない (こころで) 明日へ駈けて行こう
紅白って言ったら音楽業界では表街道のなかでもいちばんスポットライトの当たる場所、って感じがします。
一方で、
これを踏まえて改めて歌詞を見てみると、いままで日陰者の趣味として僕たちの音楽を聴いてきた君の世界が、きょうを境界に大きく変わるんだよ、っていうふうにも読めてきます。
そして「夢を叶えるのはみんなの勇気」と歌は続きます。
いいですか! みんながオタク趣味を公言する勇気こそが、巡り巡ってμ'sを紅白へと押し上げるのですよ!!(違)
冷静さのこと?
ところで、紅白出場うれしいな!ってだけの歌詞だったら、この歌詞ちがう風になると思うんです。
たとえば三代目J Soul Brothers『R.Y.U.S.E.I.』みたいな感じになると思うんですよわたしは。
www.uta-net.com
『R.Y.U.S.E.I.』の歌詞はこういう感じです。
人生一度きり DREAM 掴(つか)みたいから今いいねいいね! みんなもドリームつかみたいよね! わたしはつかみたいよ!
OOH OOH! SAY IT NOW, OOH OOH!
全速で STARS SHINE 駆けるほうき星が
OOH OOH! SAY IT 煌(きら)めいて
けど『それは僕たちの奇跡』だと違います。
さあ…夢を抱きしめたら上を向いて「夢を叶えるのはみんなの勇気」というのは、要するに夢を叶えるために勇気を出せよ!ってことです。
君の世界が 大きく変わるよ
さあ…夢を叶えるのはみんなの勇気
負けない (こころで) 明日へ駈けて行こう
「負けない (こころで)」っていうのは、要するに、そう歌わないと負けそうなことがあるっていうことです。
この曲は、全体的に“現在”に没入したりしません。
この曲は、明るくてわかりやすいところだけを歌ったりしません。
過去も現在も未来のことも、いつも一歩引いた少し冷静な目線で描かれているのがこの曲の大きな特徴です。
強い強い願い事が「僕たち」を導いたものに対して主人公は自覚的だし、時間に限りがあることにも主人公は自覚的です。
僕たちを導いてくれた
次は絶対ゆずれないよ
残された時間を握りしめて
ふつうはせいぜい「願ったら叶うんだね!」って程度の表現に留まるし、限られた時間を握りしめているときには、時間が限られていることにはなかなか気づけないものです。
でも、主人公は冷静に状況を描写します。
ただの思い出 それだけじゃいやだよいま立っている場所が思い出になりうることも知っているし、でもそれだけじゃ不足だってことも主人公は知っています。
精一杯 力の限り走るんだ
いまが思い出になりそう、だなんて感情はよほどのことがない限り起きません。振り返ってみると、リアルタイムでは思い出になるなんてまったく思っていなかったことが、あとになってみると大事なアルバムの1ページになっているものじゃないですか? 思い出ってそういうものじゃないですか?
でもこの主人公にとっては違います。いまが思い出になりうることを、ちゃんと予期しています。
こういうちょっとした翳は、アイドルソングだとすると珍しい感じがします。
けど、この曲のほんとうのテーマはこの翳の部分にありそうだなぁ、っていうのがわたしの考えです。
前半でも触れてきたように、この曲における主人公の目標は紅白出場でした。こんなに計画的に紅白への道のりを考えられる人なら、没入感よりもちょっと冷静さが先に立つのが似合うなぁ、って思ったのです。
わたしは芸能界もμ'sのことも詳しくないのですが、最近のアイドルって、聡明な自己プロデュース力のある人が求められてる、って話を聞くんですよわたしは。
http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20150731/enn1507311530016-n1.htmwww.zakzak.co.jp
指原さんとか。
今回の曲にも、主人公たちの聡明さが現れている気がしたのでした。
というわけで、μ's『それは僕たちの奇跡』でした。
ここまで引っ張っておいて、紅白でこの曲歌わなかったらウケるな…。
今回はアニソンをテーマに歌詞のことを考えてみました。
いままで、アニソンは以下の曲を取り上げたことがあります。
hacosato.hatenablog.com
hacosato.hatenablog.com
ほかにもSEKAI NO OWARI『RPG』とかもあるけど、こういうはたぶんアニソンって言わないよね(カラオケ機器とかだとアニソン扱いだけど)…。
わたしはラピュタもまどマギも見たことがなく、実はラブライブも知らないんですけど、だいじょうぶだよね怒られないよね…。
知り合いのJCにスクフェスちょっとやらせてもらったことがあるのと、あと友だちのクルマの中でμ'sの曲が何曲か流れてるのを聴くともなく聴いてたぐらいの経歴です。
でも流行ってるのはずっと前から知ってたし、いつか読んでみないとな、って思ってたので、今回考える機会ができてよかったです♪ にこにーは前から知ってたんですよ。にっこにっこにー!
あと関係ないけど、この曲のAmazonレビュー、これ読んだほうがいいです!
http://www.amazon.co.jp/review/R12ZRV54ZNUBP1/ref=cm_cr_dp_title?ie=UTF8&ASIN=B00IMKDVDS&channel=detail-glance&nodeID=561956&store=music
アイドルは人々を救うよ! すばらしいね!