5日と20日は歌詞と遊ぼう。

毎月5日と20日に、J-POPやボカロ曲などの歌詞を読んだり、統計したりしています。twitterは@hacosato。

幽閉最後の日 - ナオト・インティライミ『愛してた』


今回は、ナオト・インティライミ『愛してた』の歌詞の妄想を書こうと思います。
ナオト・インティライミ『愛してた』歌詞(歌ネットへリンク)

サヨナラの日にだって なんで君を求めてしまう
桜の並木道 想い溢れ風に舞う
互いの存在が 二人の明日を邪魔しちゃうから
君のとなりから姿を消すよ
こんな感じの始まりの曲、夢を叶えるために別れを選んだふたり、みたいなイメージが浮かんできがちですが、わたし、この曲は違うと思うんです。
もっとアブない感じがします!!
今日もわたしはそんなことを妄想してました。ヒマそうだねって? うるせぇ。以下はほんとにただのわたしの妄想ですので、こういうのお嫌いな方は離脱ください。

ふたりの生活の終わり

わたしはこの曲、ロリコンの男が主人公の曲なのだと思いました。
実際に手を出してしまうタイプの、だめなほうのロリコンです。
主人公はずっと、女の子をひとり、自宅に幽閉していました。誘拐当時3歳だった女の子は、だれにも知られぬままに12歳になりました。
ところが、何かの拍子に、そのことが世間の耳目を集めることになります。家の周囲はマスコミが取り囲み、きっと警察が来るのも時間の問題。
主人公は、9年間続いたこの生活に終止符を打つ覚悟を決めたのでした。
…っていうシチュエーションを想像してください。これだったら、この曲とスマートに符合します。
たとえばこのシーン。

互いの存在が 二人の明日を邪魔しちゃうから
君のとなりから姿を消すよ
なるほどなるほど。ふたりが生きていくためには、もう別れるしかないのですね。

2連からは回想のシーンに入ります。ふたりの出会いが描かれています。
たとえばこのシーン。

出会った瞬間に 君に感じた衝撃
君を知るたびにどんどん 大きくなったこの想い
うるせえ! 下ネタしか思いつかねえよ!!

僕は君を愛してた 愛してたんだ 深く深く
君をずっと愛してた 君を愛してたんだ 消えないこの想い
「愛してる」ではなく「愛してた」なのは、愛する生活に終わりが近づいているからです。
「消えないこの想い」とわざわざ言っているのは、想いとは裏腹に消えてしまうものがあるからです。
消えてしまうのは、ふたりで過ごす日々です。

好き同士なのになぜ 別れが来ることがあるの?
一緒にいることが一番 幸せなはずなのに
主人公は、お互いを「好き同士」だと言って憚りません。
誘拐なのですから、そんなはずない、とわたしたちは思いがちです。
でもストックホルム症候群というものもありますし、外野からでは見えないものはたくさんあるのでしょう。
女の子は、自分の身を守るために少なくとも表面上は従順でいるでしょうし、それを主人公が「好き同士」と捉えることは、不自然ではありません。

しかし。

僕らは他に何を手にしたがってるんだろう…
このドアを開け 飛び出したら そこはもう君なしの世界
主人公は、外に出る決意を固めました。外にはマスコミがいて、警察がいて、「君なしの世界」があるのです。

君が大人になっていく その間中 そばにいたかったけど
ずっと心と心は つながっていくよ 見守ってるから
主人公は、一時は「君」が大人になるまでこの生活を続けていこうと思っていました。
でもそれを続けることはできませんでした。
主人公が仮にシャバに戻ってきたとしても、もう女の子との生活はできないでしょう。
そばにいることはもうできません。できるのはせいぜい見守るだけ。
主人公は心に決めました。
YES ロリータ NO タッチ

(何を言ってるんだわたしは…)

類似の曲との比較

ちなみにこの曲、なんかわかんないですけど、スキマスイッチ『奏』の歌詞とすごくよく似てるんですよー。

ナオト・インティライミ『愛してた』

サヨナラの日にだって なんで君を求めてしまう

スキマスイッチ『奏』

「さよなら」に代わる言葉を僕は探してた


ナオト・インティライミ『愛してた』

君が大人になっていく その間中 そばにいたかったけど

スキマスイッチ『奏』

君が大人になってくその時間が


ナオト・インティライミ『愛してた』

ずっと心と心は つながっていくよ 見守ってるから

スキマスイッチ『奏』

ふたりはいつもどんな時もつながっていける

似てる…。
もしかしたら『愛してた』は『奏』に、何か影響を受けたのかもしれません。
けれど、登場人物としてのふたりの主人公のスタンスは結構違っています。
『愛してた』の主人公は「僕は君を愛してた」と臆せず口にします。
しかし、口にするだけで「君」に触れることはありません。「見守ってる」だけです。
『奏』の主人公は「言葉を僕は探してた」と歌っています。しゃべることはありません。その代わり「夢中で呼び止めて 抱き締めたんだ」と歌います。

発言 行動
ナオト・インティライミ
『愛してた』
あり
(「愛してた」と言う)
なし
(見守るだけ)
スキマスイッチ
『奏』
なし
(言葉を探すだけ)
あり
(抱き締める)

というわけで、ありとなしが逆になっています。
『愛してた』の主人公は、いろいろと口に出しはするものの、行動に表れることはありません。一方で『奏』の主人公は、寡黙な代わりに行動に表すことができます。
『愛してた』よりも『奏』のほうが、主人公と「君」との間に信頼関係が醸成されているような感じがしますよね。言葉にしなくても、抱きしめることだけで伝わることがあるわけだし。
『愛してた』の主人公は、口先はいろいろと雄弁だけど、結局行動することはないわけで、どうも主人公が「君」に対して臆病になりすぎている感じがします。
両者のわたしの読みも大きく異なっていますが、その辺もスタンスの違いの表れなのかなぁ、とかって思いながら読んでいただけるとうれしいです♪



というわけで、ナオト・インティライミ『愛してた』でした。
もちろん、ロリコン的な話はただのわたしのホラ話であって、この曲の“正しい”受け取り方ではないし、ナオト・インティライミさんの“正しい”見方ではないことをはっきり書いておきます。
歌詞の読みは、読む人のものです。

ところで、今回の記事、Mr.ChildrenHANABI』とTOKIO『花唄』を混ぜ合わせたような読みになった気がします。
なぜかhacosatoさん、男性アーティストさんに厳しい感じが…。そんなつもりないんだけどな。

あと、唐突ですが、今週のお題「いま学んでみたいこと」。


先日、科学哲学に関してツイートされている方がいまして、
さっそく図書館で借りてきた本をまだ読み切ってないので、ぜひ読みきりたいです。
科学哲学を身につけて、自分の営みを自分の言葉で説明できるようになりたい!

愛してた

愛してた

次回は、未定です。また楽しい曲を見つけたい!

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